ふわっと優しい風が吹く
キミの長い髪を小さく揺らしていった
夏の夜風
今日は年に一度の夏祭り。
いつもは人影も少なく、ひっそりとたたずんでいる近所の小さな神社だが、
普段からは想像も出来ないくらいにたくさんの人で賑わっている。
「さすがに人多いね〜」
「そりゃあ、年に一度の大イベントっスからね」
その様子を少し離れた社の縁側に腰掛けてと2人で見つめる。
狭い境内なのだが、人が多いせいでなかなか思うように歩けず、
がだんだん人ごみに酔ってきたので少し離脱していた。
「ここは人いないっスね」
「そりゃあ、屋台の灯りがやっと届くような端だもの。
好きこのんで来る人なんて滅多にいないと思うよ?」
キョロキョロと辺りを見回す俺を見て、がクスクスと笑う。
「でも、私はこういう所の方が落ち着く」
がスッと静かに目を閉じると同時にふわっと優しい風が吹いた。
「夏の匂いがする」
ゆっくりと目を開けたが少し嬉しそうに微笑む。
「夏の匂い?どんなのっスか?」
「う〜ん、なんか、こう、『夏が来た!!』って感じの匂い」
俺は首を傾げて聞く。
少し歯切れの悪い返答と共に、から苦笑が返ってくる。
よく言う布団を干した後の「お日様の匂いがする」みたいなものだろうか?
と、俺は勝手に解釈してみる。
もう一度、ふわっと風が吹く。
目を閉じて風を全身で感じてみる。
匂いをかいでみる。
俺はゆっくりと目を開けて、の髪に手を伸ばす。
少し髪を掬うと、そのまま鼻に近づける。
「何?どうしたの?」
が驚いた声で聞いてくる。
「の言う『夏の匂い』は分からなかったっスけど・・・いい匂いがしたっス」
目だけをに向けてウインクする。
そして、掬った髪に軽くキスをするとそのまま手を離す。
俺から離れた髪がの元に戻っていく。
その様子を見送った後、の顔を見つめる。
は少しだけ顔を赤らめて、はにかんだ。
小さな「ばか」という言葉と一緒に。
−−−−−−−アトガキ−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
夏といえば夏祭り!!!!!!
ということで始めたお題企画。
今回の黄瀬君、ちょっとイケメン!!!!
ということで、最後の担当は黄瀬君です。
残念わんこな黄瀬君大好きですが、たまにはイケメンでもイイじゃない!!
・・・てことで頑張りましたが・・・。
個人的にはイケメン黄瀬君ですが、世間一般からすれば全然な気もしなくもないです。。。
黄瀬君がウインクとかしたら絶対に女子が何人か死にますね。
確実に(笑)
5つ全部書き終えました。
さて、皆さん。
ここで気付きましたか?
そうです!!今回のお留守番担当は赤司様です!!
置いてけぼり、すみませんでした〜!!!!(土下座)
赤司も考えたんだけど、このメンツで書くのが一番しっくり来たので、
今回はお留守番してもらいました。
また機会があれば、夏祭り feat.赤司をやりたいですね♪
それでは、ココまで読んでいただきありがとうございました。
12.08.17
お題提供元:確かに恋だった様
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