私のことを後ろから抱きしめながら赤司が名前を呼ぶ。








「なぁに?」






私が答えると、抱きしめる腕に少し力を込めて、










「愛してる」










そう耳元で囁いた。






嘘。本当は知ってる。
別に私のこと好きじゃないってことくらい。
ただ利用価値があるから傍においていることくらい。








でも、私は赤司が好きだから。
例え利用されているだけでも、今必要としてくれているなら、それでもいい。










「うん。私も、愛してる」




そう言って、私は赤司の手を強く握った。









耳元でフッと小さく笑う声がした。
顔は見えないけど、きっといつもみたいに意地悪な笑顔を浮かべているんでしょ?
思惑通りと思ってるんでしょ?



本当はもうとっくに気がついてるけど、気づかないフリをしてる。
そうすることで、まだ、傍にいられるなら。
私に「愛してる」と囁いてくれるなら。









たとえそれがだとしても










−−−−−−−アトガキ−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

実は初めて書いた赤司さん。
私の書く赤司さん、基本こんなんwww黒いwww
でも黒い赤司さんが好きだよ。
歪んだ愛情です。

利用するためなら平気で嘘をつける。
そんなイメージが赤司にあったので書いた作品。


それでは、ココまで読んでいただきありがとうございました。


12.10.23







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