寂しがり屋で甘えん坊な

愛しい、愛しい、

俺の彼女













I miss you.












薄暗くなってきた空を見上げて、俺は携帯を開いた。






「お、もう7時なるぜ?」





俺がそういうとが立ち止まる。

握っていた手に少し力が入る。






「ん?どした?」

「帰りたくない。まだ一緒にいたい」






が俯いたまま呟く。

手にさらに力が入る。







「門限7時だろ?怒られるぜ?」

「いい。怒られてもいい。一緒にいたい」






今にも泣きそうな声でが呟く。

俺はの顎に手をかけると無理矢理上を向かせる。

そして、そのまま唇にキスを落とした。







「俺だって一緒にいたいっての。でもが門限破って、外出禁止とか言われて会えなくなる方がつらい。

だから、今日は我慢、な?」


そう言って微笑むと、小さく頷く。





「うし!じゃあ、帰るか〜」





の頭を優しくなでると、手を引いて歩き出した。

視界の端にまだ泣きそうではあるけれど、少し嬉しそうに微笑むが見えた。

その表情が嬉しくて、握る手に少し力を込める。

駆け出したい気持ちを抑えてゆっくり歩く。

少しでも長く手をつないで歩いていられるように。










「はい。到着!」




家の前に着くと、またが俯く。

俺が声をかけようとするより先にが口を開いた。







「高尾」

「何?」

「・・・好き」






消え入りそうなほど小さな声。

耳を澄ましていないと聞き逃してしまいそうな。

でも俺の耳にはしっかり届いていた。






「好き、好き、高尾が、好き」

「俺もが好きだぜ。大好き」





少しの沈黙が流れる。

俺はあえて喋らなかった。

が何かを言いたそうにしていたから。







「ねぇ、高尾」

「ん?」

「・・・もう一回、キスして?」






の口から出た言葉はちょっと予想外で、

一瞬驚いたけど、嬉しくなって小さく笑った。






「俯いてっとキス、出来ないんだけど?」






そう言って、上を向かせる。

の顔は案の定真っ赤で。






「その顔、反則だわ」






ゆっくり目を閉じて、キスを落とす。

離れるのを惜しむように、長く、深く。






「んじゃ、また明日な」


の頭をポンポンとすると俺は家に向かって歩き出す。






「高尾!」



数メートル歩いたところでに呼び止められて、振り向く。







「高尾、だ〜い好き!!また明日!!バイバイ」







大声でそう叫ぶと、満面の笑みで手を振ってくる。

俺が振り返すと嬉しそうに家の中に入っていった。

家に入るのを確認してから、また俺は歩き出す。







「バーカ。俺のがもっとのこと大好きだっての」




呟いてから嬉しくなって思わずニヤける。





「あ〜あ。攫っていきてぇな〜」






紫がかったオレンジの空を見上げて呟いた言葉は、

静かに空気に溶けていった。







−−−−−−−アトガキ−−−−−−−−−−−−−−−−−−

高尾とイチャイチャしようと思った結果がこれ。
本当はもっと
「高尾好き〜♪」
「俺も好き〜♪」
「やだ、もう///」
「照れんなって」
キャッキャ、ウフフ♪・・・な感じにしたかったのに。
どこかで路線、間違えたようです←

高尾が好きすぎて、「高尾好き!!!」と叫びたかっただけ(笑)
まとまりなんてないよ。
ミスディレクションだよ(笑)

高尾、早く私を攫っていけ←


それでは、ココまで読んでいただきありがとうございました。


12.10.06





Back